一週間に渡る療養の日々に終止符が打たれる。
インフルエンザって症状はきついしそう何度もかかりたいものでもないけど、
忙しい日々から合法的に解放されるのであればそれも是かなと思えてしまうくらいには日々の労働に倦んでいる。
小学生の頃、風邪引いて休んだ時に感じたあの解放感。
人々は皆学校や会社へ行っている中、自分だけがそこにいるという感覚。社会的な束縛がない状態。
それが大人になって尚許されるという奇跡。
それが病中のモラトリアム。
この期間が愛しい。
嗚呼、全てのインフルエンザ患者に祝福を。出来ることなら苦しまず、安らかに病中のモラトリアムを送ることが出来るよう……。
……だが出勤した私の目の前に一週間分の仕事が山積しているだろうと思うと憂鬱で仕方がない。